コブ尾根の頭をすぎると難所もいよいよ本番といった感じで、のこぎり
の歯のようなナイフリッジと垂直下降が連続します。やっと一息ついた
ところで稜線のピークは通らずに脇を巻いて下降しながら進みます。
ここは周囲を眺める余裕が十分に取れるだけでなく、リュックを置いて
休める場所があるのが嬉しいところです。
上の写真に見える稜線は歩きません。右方向から巻いて横に降りて
きました。間違えて稜線を歩いたらひどい目に会うことでしょう。
岩が斜めに削れているので、なんだか山が傾いているような錯覚に
襲われました。何万年もかけて氷が削ったもので圧倒されます。
反対側は前穂高の展望が楽しめます。この辺りはジャンダルムと違い
緑がたくさんあるので雰囲気がずいぶん違います。姿は見えません
でしたが雷鳥の鳴き声も聞こえました。
余裕のたっぷりとあるS君は岩登りを楽しんでおります。別にここを
登らなければならないわけではありません。でも時間に余裕があると
やっぱり楽しさが全然違いますね。